SFJ NEXTの取り組み ~初期研修編~

はじめまして。SFJ NEXTでリサーチャー兼アシスタントを務める柏葉です。
今回は弊社の主力サービスであるヘッドハンティングを支える「ヘッドハンター」と「リサーチャー」双方が経験する弊社独自の研修の一部をご紹介します。弊社にはプロパー組とキャリア組がおよそ1:1の割合で在籍しています。プロパー組は勿論、キャリア組もほとんど人材業界出身ではありません。人材業界経験者でも、一般的な「登録型」の人材紹介であり、(詳しくは過去記事『「人材紹介サービスの種類「登録型」「サーチ型」』を参照ください。)
弊社のようなオーダーメイドのヘッドハンティング・ファームに所属していた方は稀です。多種多様なバックグラウンドの中、人材のプロフェッショナル・一流のヘッドハンターへと成長し、クライアントと候補者双方に十二分な付加価値を提供できるようにならなければなりません。その初めの一歩として、弊社では入社後約1ヶ月をかけて「業界・企業・職種理解研修」を全員に提供しています。今回は講師を務める私手ずからその内容をダイジェストでご紹介します。
本研修の目的と進行方法
本研修の目的は様々な業界のエグゼクティブ層やプロフェッショナル達と同等の目線で会話できるようになること、そのための第一段階として独力で当該業界・企業・職種を調べられるようにすることです。また、「理解」とはどのような状態なのかを再確認し、わかったつもりや知ったかぶりを避け、今後の業務上でのエラーを予防します。
研修は主に講義と演習の2つから成ります。講義では必要不可欠な知識や演習課題等を説明します。演習課題については何を調べれば良いのか、それはどこで見つかるのか等を予め教授します。演習では講義内容を元に指定した題材の企業について調べ、理解した内容を受講者から講師へ説明してもらいます。それについて毎日こまめに講師がフィードバックをすることで、理解の深化を図ります。これらのセットを業界理解・企業理解・職種理解の各パートで行います。1ヶ月間みっちりこなすのは中々大変ですが、研修後には一つ高い視座で業務に当たれるようになるはずです。
研修は業界→企業→職種の順で行います。物事を体系的に効率良く理解するアプローチの1つとして、マクロ→ミクロのフレームがあります。はじめに全体像を俯瞰し、段階的に階層を降ろしながら個別具体的に理解することで点としての知識が互いに有機的に交わり、構造的に理解することができます。本研修ではこれに習い、業界→各企業→個人(職種)の順に取り上げています。
業界理解について
先述に従い、まずは業界の分類から取り組みます。業界の分類や構造をキチンと理解・説明できる人は多くありません。特に「粒度」が揃っていない分類や比較をしてしまいがちですので、この場でしっかりと矯正していきます。この分類ができるようになると、競合他社や異なる業界の似た企業がどこなのか具体的に分かるようになります。
次に、商流や市場規模、トレンドを調べます。サービス・カネの流れやそこでの主要プレイヤー、それらの大きさや主要な業界内の変動を理解することで、大枠の業界知識は網羅できます。業界構造由来の課題や同業の施策は共通しているものです。自分の中に業界知識のインデックスを確立することで、日々のメディアからの情報や先々の商談内容が効率的に整理・蓄積され、ビジネスマンとしての今後の成長がより速くなります。結果として、いち早く一流のヘッドハンター・リサーチャーとなり、クライアント・候補者へ付加価値を提供できるようになります。
企業理解について
業界理解を踏まえて、個別具体的な企業について調べていきます。会社概要や沿革、役員をはじめとしたキーパーソンの経歴、事業ポートフォリオやビジネスモデル、ファンダメンタルズ、業界内での立ち位置といった基本情報をおさえます。これらの項目だけでも十全に網羅しようとすると中々大変ですが、+αとして、中期経営計画等から企業の目指す将来像と現状とのギャップを見つけて企業が指す次の一手を考察したり、他社の先行事例等から顕在化していない課題を予想したりと自分なりの仮説を持つことで、一段レベルアップした理解に繋がります。
研修ですので、お題の企業は比較的メジャーかつ有価証券報告書等の各種資料がオープンである上場企業を選んでいます。ただ、特に新卒で入社したばかりの社員は「有価証券報告書」や「上場」といった、ビジネスマンとしての基礎的な知識も不足していることも多いため、それらの導入や解説を第一に行った後に企業理解研修に入ります。
演習では受講生1人1社を割り当てて企業研究をしてもらいます。研修の最後にはスライドにまとめたものを上長陣の前でプレゼンテーションする場が設けられていますので、対象企業の深い理解と資料や原稿の入念な準備が求められます。実は割り当てられる企業は上長のクライアント企業であるため、研修の成果を推し量られる絶好の機会となっているのです。プレゼン後の質疑応答もクライアントだからこその鋭い質問ばかりです。恐ろしいですね。しかし、このプレッシャーや求められる知識強度こそが実際の商談や候補者面談で求められるものですから、乗り越えなくてはならない洗礼となっています。
職種理解について
ヘッドハンター・リサーチャーとして活動していくにあたり外せないフェーズです。候補者と面談する際やクライアント用の候補者リストを作成する際に、具体的な職種やその業務内容を知らなければ仕事になりません。また、候補者との面談や職務経歴書の記載事項、オープン情報の中での表現が必ずしも実態に即しているわけではありません。一つの語彙・表現が一意に用いられているとは限らないのです。例えば、「採用をしていた」という経歴・経験はあまりに広義です。新卒・中途採用における採用実務をしていたと採用計画策定や人員配置計画立案をしていたのでは有する経験や必要なスキルがまるで異なります。我々の仕事の1つはクライアントの要望と候補者の情報を腑分けし、適切なプロファイリングをすることにあります。
前半では講義の上、指定した職種について調べてもらい、業界・企業理解同様にフィードバックを行います。後半では職務経歴書のサンプルを配布し、候補者の経歴を指定字数で要約してもらいます。要約をしてもらうことで、経歴の中での濃淡や優先順位を効率的に把握できるようになります。
終わりに
いかがだったでしょうか。上記で取り上げた初期研修は研修全体の一部ですが、それでも十分に実りある内容になっていると思います。弊社のヘッドハンター・リサーチャーは上記の研修内容を土台にブラッシュアップされた各産業界と職種職務に精通するプロフェッショナル集団です。それ故に、クライアントに対しては要件が曖昧な状態からでも具体的かつ最適な候補者の要件を解像度高くご案内し、さらにはヘッドハンティングの前段階で生じる経営課題を含め幅広くご支援できます。候補者に対しては条件やワードマッチングではないご提案、通底するシナジーを見極めることで候補者が思いもよらない業界・企業をご提案することもあります。メンバー1人1人の基礎レベルの高さは折り紙つきですので、是非とも弊社にご相談いただければ幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。

柏葉 丈瑠
慶應義塾大学卒業後、SFJへ入社。2025年よりSFJ NEXTに参画。主にIT・コンサルティング業界において、幅広い職種のリサーチ業務に従事。IT企業のテックリードやCTO案件、コンサルティングファームのパートナー候補案件を担当。その他にもインフラ企業の技術士案件等の特殊案件も担当する。社会移動における摩擦の軽減に貢献できるよう、日々のリサーチ業務に尽力する。
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